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魍魎の匣の箱(初回限定生産) [DVD]
・黒木瞳 ・椎名桔平 ・谷村美月 ・荒川良々 ・宮迫博之
【ジェネオン エンタテインメント】
発売日: 2008-06-25
参考価格: 8,190 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 7,420円〜
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・黒木瞳 ・椎名桔平 ・谷村美月 ・荒川良々 ・宮迫博之
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カスタマー平均評価: 3.5
上海までロケしに行ってるのは凄いが、内容は・・・・ 1952年の日本を映像で再現する。そうなるとどうしてもイメージするのが「金田一シリーズ」だ。市川崑監督がおどろおどろしく描く横溝ワールドには、斬新な映像力もあって、いつもワクワクさせられたものだ。これに比べて本作は、原田組がむりくり「市川ワールド」を醸し出している感じがして、乗り切れなかった。俳優陣はこれで2本撮れるくらいの豪華な布陣であり、堤・阿部・椎名の同級生トリオや、フレッシュな谷村美月・寺島咲、そしてついこの前まで谷村と同じような役を演じていた田中麗奈と妖艶な黒木瞳。相変わらず可笑しい宮藤官九郎と、観ているだけで楽しい面々だった。でも、脚本が中途半端なのと、こりゃ日本じゃないだろ、的上海ロケはマイナスだった。原田監督のアメリカナイズ発想が、古い日本=国内にゃもうない=旧日本みたいな上海、という流れになったのだろうが、あの程度なら日活撮影所にオープン&VFXで作れただろうに、と思う。ちょっと惜しい出来だった。このBOXも豪華だが、これまた「ムダに豪華」な感じで(笑)。星3つ。
<京極堂シリーズ>第2弾! ご存知京極夏彦の<妖怪シリーズ>第2弾。
今回はバラバラ殺人事件の謎に、お馴染みのメンバーが挑みます。
私は何年か前に原作を読んでいるので、人間関係や物語の背景がよく分かりましたが、この映画では、前半までは、いったん原作のストーリーをバラバラにして再構成してあったため、まったく初めての人は映像だけでは理解しずらいところがあるかもしれません。
昭和27年という設定でしたが、全体に横溝モノのようなおどろおどろしさが無く、バックグラウンドミュージックも軽快で、現代の物語のようなイメージでした。
ただ、原作シリーズに必ず出てくる、京極堂の「憑き物落とし」の名場面が無かったのが残念でした。
先は長い 本作品に関しては前作とはガラッっと変わった分、楽しめました(と云うしかないのですが)。
皆さん各々が描いている京極作品像とは全てにおいて違っていると思います。そういう意味でがっかりする面もあるでしょう(当方もしかり)。
大御所が鳴物入りで手がけ、新進気鋭の監督が斬新映像化し、無名逸材が低予算でガンバッて撮り、私達はこれから様々な京極映像を観せられる事でしょう。しかし「それでも京極映画化を観続けていきたい」との想いは皆さん共通かと思います。
京極作品は沢山あります。何より「映画化されなくなる」のが一番ツライです。
そしていつか「横溝金田一と市川崑作品」の様な出会いを期待しながら観続けていこうと思います。
京極さんも「ほおー」、「マジ?」、「それはないだろー」と1作1作を楽しんでる事と思います。
最悪な代物だ。 監督や脚本家が原作をまるで理解してないのは置いておこう。原作と全く関係無いミステリ映画として観た場合。正直意味がわからない。最初から最後まで理解出来ない、謎解きも何もあったもんじゃない。ただ、役者が豪華でショッキングな場面があるだけ。起承転結が無い作品。まぁ笑えるっちゃ笑えるかな?、最後の黒木瞳が。私からすると、前作の方が格段にマシだった。
なかなかやるな?! 京極夏彦が、この作品の特典ディスクや前作「姑獲鳥の夏」の
特典ディスクで「原作ありきの映画は原作と切り離して作るべきである」と
言ってます。
それは確かにそうです!
この作品も原作とはかけ離れてはいると思いますが、それはそれで良いと
思います。
脚本も良く練っていると思うし、あの時代の雰囲気も良く出てると思う。
と言っても中国ロケだから日本っぽくなく異世界な感じがなかなK良いです。
登場人物の掛け合いも前作以上に面白いですし。。。相変わらず関口の扱われようは
可愛そうです。。。
最近、こういう感じの作品が無いので久しぶりに楽しい映画だと思いました。
でも。。。。関口はやっぱり永瀬の方が適任かなと思ったのは自分だけでしょうか。。
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新怪談裸女大虐殺 化け猫魔界少女拳 [DVD]
・唐沢俊一 ・才谷ゆきこ ・小村りこ ・高橋美佳子 ・中西絵里奈
【WHDジャパン】
発売日: 2008-04-11
参考価格: 1,980 円(税込)
販売価格: 1,980 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,639円〜
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・唐沢俊一 ・才谷ゆきこ ・小村りこ ・高橋美佳子 ・中西絵里奈
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カスタマー平均評価: 2
チープてキッチュなトラッシュムービー キャストに若い女の子が多いだけに、現場はさぞ愉しかったろうな? と思わせる作品…ただ惜しむらくはその楽しさが作品自体の娯しさにまで昇華しなかった点だろう。 確かにま?金が無いのも時間が無いのも判る。 素人同然のエキストラをからみに使ってアクションを撮るのは大変だろう…だがだからこそ脚本と演出…後、撮影には一層の工夫が必要だったんじゃなかろうか? いくら狭い島を西から東に移動するだけの話でも、全部がデイシーン(昼間)つ?のは如何なものか? 夜、焚き火を囲んで主人公達が話し合う…なんてシーンが一つでも在れば…もうちょい映画として格好がついたんじゃなかろうか? なんか初期のPFFの参加作品を観てるみたいな気がした。 あ、ちなみに雑学王の唐沢先生、意外とお芝居上手です。
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[ DVD ]
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悪霊島 [DVD]
・鹿賀丈史 ・室田日出男 ・古尾谷雅人 ・岸本加世子
【ポニーキャニオン】
発売日: 2005-03-02
参考価格: 2,625 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 4,680円〜
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・鹿賀丈史 ・室田日出男 ・古尾谷雅人 ・岸本加世子 ・横溝正史 ・清水邦夫
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カスタマー平均評価: 3.5
青春時代へのオマージュ 元ヒッピー青年がジョンレノン暗殺のニュースを聞き、自分がレノンを聞いていた時代に、瀬戸内海の小島で遭遇した事件を思い出すという設定。
ストーリーは非常に陰惨なのですが、なぜかそれ程おどろおどろしく描かれてなく、内容にしては映画がけっこうさらっとしています。
同じ金田一映画でも製作者が違うとかなり違う印象になるのだと感じます。
鹿賀さんの金田一耕介もよかったと思います。彼が金田一をこれしか演じなかったのは残念です。
あと、さすがの存在感を残した、佐分利信、妖艶さと鮮烈な印象を残した岩下志麻、可憐な岸本加代子、そしてヒッピー役の古尾谷雅人、や成金役の伊丹十三ほか
皆すごく上手かったと思います。
ビートルズの楽曲を使ったという事でかなり制作費がかかってしまったというのですが、ビートルズの曲を使う事によって多くの人の心にあの時代がよみがえってくるのだと思います。
篠田監督、角川氏が青春を過ごしたあの時代へのオマージュなのかもしれません。
監督:篠田正浩×鹿賀丈史金田一による角川映画。雑誌「バラエティ」や大量のTVスポット「鵺の鳴く夜は恐ろしい・・・」も懐かしい。 鹿賀丈史氏のひょうひょうとした金田一、岸本加世子の初々しさと大人に変わった表情もいい。
その他の俳優陣も見所です。(他の金田一映画に出ている人もいます。)
篠田正浩監督の描く、田舎や神社などと突如挿入される工場などの風景の対比が印象的です。
ヒッピーに代表されるような、この頃の時代を描きたかったということが、DVDの解説に書かれていました。
無気力に無常に時代が流れていってしまう様を、ビートルズにジョンレノンの死に託しています。
それだけに、この映画に締めるビートルズの「レット・イット・ビー」の役割は非常に大きく、
映画とは切り離しては考えられないほど強く印象に残っています。
このため、DVDでのエンディングの「レット・イット・ビー」が版権問題で、別のアーティストのカバー曲に差し替えられており、
また、そのカバーも原曲とかなりイメージが違うのは非常に残念です。
せめて、もっとオリジナルに似ている演奏にしてほしかった。
(昔、発売されたビデオでは公開時の元の曲のままらしいです。)
子供時代の懐かしい不気味さ 横溝正史の代表作といえば終戦直後がほとんどだが、悪霊島は昭和44年で、この頃ならではの薄気味悪さが見事に表現されている。新しいものができ始める傍らで荒れ放題に朽ちた古いものとが混在した風景は当事者にしかわからないかも知れない気味悪さがある。瀬戸内海の工場と廃神社、廃屋、廃墟、古いおみくじ、神楽、人形浄瑠璃、祈祷師、野良犬の群(この頃ほんと野良犬が多かった)、薬の絵柄や古い看板(その当時古いと思った物)そして蒸発。私はこの時代当時子供だったせいかなんとも懐かしい恐怖を感じた。多くの人が消えた謎の島と異常な真相。原作も良かった。瀬戸内生まれの私はリアルタイムの横溝作品として大いに評価する。俳優の方言も完璧だ。佐分利信、岸本加世子、石橋蓮司、岩下志麻等豪華で異色なキャスティングもいい。ただしDVDでのビートルズのさしかえは残念だ。かなり痛いが5つ星!
ギリシャ悲劇を元ネタにした大衆演劇(のような) 大枠のプロットは、ギリシャ悲劇やシェークスピア悲劇の「劣化コピー」という感じ。
ただ基本的に、推理小説(映画)やサスペンス小説(映画)に、社会問題や文学性を持ち込んだ場合、これらの要素が、純正のルポルタージュや文学作品の劣化コピーになるのは、ある程度不可避だと思う(暴論ですか?)。
この映画の場合、昭和初年からキャリアを積んで来た大衆文学の大家が、古典悲劇のフォーマットに挑み、それを文学青年崩れの前衛映画監督(の側面を持った人)が脚色した作品として、一定の成果をあげていると思う。(容疑者の読書机に、さりげなく三島由紀夫を置いたあたりに、監督の思い入れを感じる。)
ミステリー映画としては、大団円まで犯人が分からなければ、かなりの衝撃が味わえると思う。ただ、トリックの非現実さ加減が、「金田一少年」や「名探偵コナン」と同レベルなので、これらのマンガに慣れた若い人が見ると、直ぐに真相に気づくかも知れない。
映画としては○ ビートルズの話は語り尽くされているのでコメントしません。篠田監督、良い仕事をしてます。良い意味で監督の色、作風が出ています。鹿賀・金田一も結構いけてると思います。しかし、ここでコメントすべきでないのかもしれませんが、決定的に問題なのは、原作が全然つまらない事です。私は横溝正史のファンです。「本陣」、「蝶々」、「獄門島」、「手毬歌」・・・絶頂時の作品群は本当に素晴らしい。中でも「八つ墓村」は探偵モノ、スリラー、風土記、そして宝探し的大冒険活劇のエッセンスが目くるめくように統合された大傑作と思っています。しかし、「悪霊島」と「病院坂」はいけない。一番大事な探偵小説としてのトリック、プロットが弱すぎる。角川がせっかく静かな余生を送っていた横溝先生に「とにかくオドロオドロしい小説を書いてくれ」と強制していた気がします。あらゆる「作家」には才能の旬の時期がある訳で、商業主義のご都合で大好きな小説家と名探偵の晩節を乱された気がします。
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[ DVD ]
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地球でたったふたり [DVD]
・寉岡萌希 ・寉岡瑞希 ・忍成修吾 ・菜葉菜 ・河合龍之介
【TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)】
発売日: 2009-05-21
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 3,909 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・寉岡萌希 ・寉岡瑞希 ・忍成修吾 ・菜葉菜 ・河合龍之介
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カスタマー平均評価: 2
オリジナリティをあまり感じない映画 前半部分は、是枝裕和監督の「誰もしらない」に非常に近い雰囲気。それなりに飽きずには見られます。後半は一転してVシネマのような空気感で漫画から抜け出したきたような悪役が登場しストーリー展開が陳腐でリアティがなく興ざめしてしまいました。また、暴力シーンとギャグシーンなどで、ほとんど「北野映画」から持ってきたような場面が所々に見られます。私は北野映画が好きなので余計に気になりました。ラストシーンも「ショーシャンクの空に」のラストシーンほぼそのままでした。
この監督の映画を見るのは初めてですが、独自色があまりでてないので全体的に統一感がない映画になっています。
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[ DVD ]
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真夜中のマーチ [DVD]
・窪塚俊介 ・玉山鉄二 ・香椎由宇 ・津川雅彦
【角川エンタテインメント】
発売日: 2008-03-05
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 3,909 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 2,237円〜
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・窪塚俊介 ・玉山鉄二 ・香椎由宇 ・津川雅彦
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カスタマー平均評価: 5
どんでん返しの繰り返しが嬉しいサスペンス・コメディ レンタルで見て面白かったので購入してしまった。登場キャラもキャストもいい。何よりもストーリーが良くできている。ひょんなことから徒党を組むことになった3人の企てはどんでん返しの繰り返しでゾクゾクさせてくれる。おまけに、かなり笑える。この嬉しいワクワク感は映画の「キサラギ」以来だ。展開に矛盾がないので満足感があり、テンポがいいので飽きない。結末がまた良くできていて感動的だ。メイン3人のキャストの個性がよく活かされていて、脇も魅力的だ。大河ドラマの上杉景虎と同一人物とは思えない玉山鉄二のコミカルなチンピラぶりがいい。普通、サスペンスものは2度、3度と見ることはないが、このドラマは結末が分かっていても何度も見て笑ってしまう。レンタルでは見られなかったメイキングも楽しい。サスペンスを楽しみながらスカっと笑いたい方にはお勧めの一作。
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[ DVD ]
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犬神家の一族 通常版 [DVD]
・石坂浩二 ・松嶋菜々子 ・尾上菊之助 ・富司純子 ・松坂慶子
【角川エンタテインメント】
発売日: 2007-07-06
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 3,161 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 336円〜
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・石坂浩二 ・松嶋菜々子 ・尾上菊之助 ・富司純子 ・松坂慶子 ・横溝正史
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カスタマー平均評価: 2.5
遺作・・・ これか「ユメ十夜」が遺作なんだろう。「オリジナルを比べるな」と言われても・・・ねぇ、シーンが同じなもんだから、頭の引き出しから出てきてしまうのだよ!
老いたおなじみのメンバーはまだいいんだ。問題は他の人たちだな。なんて言うか、学芸会並の演技。質の低下である。
ちなみにこれを映画館で見に行って、本編が終わった後、3人ぐらいのおばちゃんたちが「劇みたいだった」と言っていた。 思わず、微笑。
意外性と奇想天外の探偵物語 この作品は、僕が高校3年の頃(1976年)の映画化されたもののリメイクで、2006年に劇場公開されました。1976年版「犬神家の一族」以降、横溝正史の小説は、次々に映画化されました。アガサ・クリスティのエルキュール・ポワロ、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズと同じように、横溝正史の金田一耕助は有名で、孫を主役に設定したスピンドラマ的な漫画と映画「金田一少年の事件簿」なども製作されました。
ストーリーは、財産譲渡をめぐり親族が殺人事件を起こしていくもので、一般的な内容ですが、戦後の混乱期を背景に犯人の意外性と殺人状況の特異性が話題を呼びました。難解な殺人事件の犯人究明に、探偵の金田一耕助の奇抜な推理がひかります。
映画はもちろんテレビでも製作され、金田一耕助役も石坂浩二をはじめ古谷一行、渥美清、西田敏行など12人の俳優が演じています。
大解剖 昔を知る方法・・・ あなたは、昔を振り返るって
ことはなくはないよね?
じつは、
昔も主人公が
走っていたんだなって
気づかせてくれる
この映画は、
ファースト・クラスです!
追伸
白いマスクの中が、
スターウォ?ズの
最初のダースベーダーの人と
顔の構成が似ていると思う人が
いても不思議なことではありません^^
ま、今日はここまで!
市川流 現代の俳優陣の質の低下を露呈させてしまった作品、というのが感想。これが現状かと思うと悲しくなる…。オリジナルという比べられる作品が存在するのは酷だけど、しかも皮肉にもオリジナルとほぼ同じ脚本や構図で。同じように撮れば撮る程、やたら俳優の質の悪さだけが際立ってくる。市川流、現代日本映画俳優への警鐘にすら思えてくる始末…。 リメイクはどう作っても色々言われる宿命だと思うけど。登場人物のあらゆる人達に命とハートがあり、無性に会いたくなるオリジナル・シリーズはやはり神憑り的だと再認識。
リメイク、大成功!? いろいろいわれてるがこの作品を通して、オリジナル作品の価値が観てない人に認識され、以前観た人には再確認されるのが本質的な事かと。いくら名作といえど、30年以上経てば認知度は低下するだろうし、ここらでリメイクなどして宣伝する意味は其れなりにあるだろう。事実、この作品よりオリジナル作品の方が今でも売れてるし、ある意味効果はあったといえる。だからこの作品をもって、市川崑云々言うのはオカドチガイかと。今作品もそんなには悪くないが、まぁエアチェックで十分かとも思う。
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[ DVD ]
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ゼロの焦点 [DVD]
・山田洋次 ・穂積・隆信 ・有馬稲子 ・加藤嘉 ・西村晃
【松竹ホームビデオ】
発売日: 2005-11-26
参考価格: 3,990 円(税込)
販売価格: 品切れ中
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・山田洋次 ・穂積・隆信 ・有馬稲子 ・加藤嘉 ・西村晃
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カスタマー平均評価: 4
郷愁を誘う日本の風景 野村 芳太郎は、松本 清張の小説をもとにして、数々の作品を監督しているが、これはそのひとつである。
今日の感覚で鑑賞すれば、サスペンス映画としては常套的なものであり、その意味では、必ずしも歴史的な傑作といえるものではないのかもしれない。
個人的には、そうしたことよりも、むしろ、この半世紀のあいだに生起した変化に強烈な印象をあたえられた。
この作品は、1960年代前半の作品であるが、そこには郷愁を誘う日本の風景が見事にとらえられている。
そして、そうした映像を鑑賞しながら、人間にとり、日常、目にする風景というのが、知らず知らずのあいだに、その感性と思想を規定する実に大きな影響をもつものであるということにあらためて気付かされた。
この半世紀の経済成長をとおして獲得したもの、そして、そのなかで喪失したもの――この作品をたのしみながら、同時に、思わず、そんなことについて想いを馳せてしまった。
それにしても、この時代の作品に出演する俳優の存在感というのは、実にすばらしいものがある。
年齢にかかわらず、大人の風格を自然に漂わせているのである。
これは何なのだろう……?
今、国内においては、殆どの映画俳優が思春期の真只中にいるような白痴的な軽薄さと浅薄さをふりまき、われわれ鑑賞者を白けさせるのとは雲泥の違いである。
果たして同じ民族なのだろうかとさえ思う。
「ゼロの焦点」という理解不能なタイトル 阿刀田高は「松本清張あらかると」という清張論の中で、なんで「ゼロの焦点」などというわかりにくいタイトルをつけるのかわからないとこぼしている。なぜ阿刀田が理解に苦労するのかの理由は、第一には清張の広範な考古学に関する知識の体系を、さほど知らないからだろう。それから、絵に関することもあるが、なによりこれらの知識が清張においては自然科学と深く結びついていることが指摘される。文学も例外でない。万葉のヒスイなどの例もある。このへんは芥川龍之介より優れているくらいだ。だからと言って芥川が清張より劣っていると言うつもりはない。「ゼロの焦点」とは、光に関する光学とか物理学一般に関する清張の直観(知識)が、考古学と合体した上でつけたタイトルなのだ。その証拠はこの本「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著を読むとわかる。あの17世紀のオランダの画家・フェルメールが、この本の中で阿刀田高の疑問に答えている。
北陸の雰囲気がいいです。 昔なつかしの女優さんと男優さんのオンパレードでつい引き込まれて見てしまいました。松本清張の原作。松本清張は確か九州の生まれで北陸の出身でないと思いますが、この作品の印象が強く、松本清張=奥能登のイメージが僕にはあります。映画は白黒で逆に雰囲気倍増、それに蒸気機関車で海岸沿いを走るシーンはもう昭和30年代を知るものには実にたまらなくノスタルジックな感傷感を与えてくれます。家屋も当時(戦後10年経過)の時代を映し出していてタクシーの車種や広告のネオンサインの社名等々映画を離れてもなかなか楽しませてくれます。有馬稲子実に可愛いですねえ・・・。人気絶頂の頃子供ながらに綺麗かつ可愛い女優だったという記憶が残っています。ウィスキーはサントリーの角瓶(今も売ってます)西村晃が美味しそうに飲み干します(残念ながら彼はこれを飲んで死んでしまいますけど・・)。あの頃は高級ウィスキーだったんですよ。
『土ワイ』『火サス』が好きな人には是非 白黒フィルムが冬の北陸をリアルに活写して、荒涼たる寒々しさや寂寥感を表現。
そこにドラマティックな音楽が被さり、重厚感を演出。
前半では、久我美子の抑えた芝居が不安を高めて、後半では、高千穂ひづるの鬼気迫る演技で一気に盛り上げる。
全編ムードある画面作りで、常に一定の緊張感が漂う。
ただ、内縁の妻と社長夫人の関係や、夫の過去を何も知らない禎子など、やや設定に難あり。
謎解きよりも、娼婦から上流階級へのし上がった、女の凄みや哀しさに重点を置いてるので、ミステリーとしては物足りないかも。
それでも、全体に雰囲気があるので、つい引き込まれてしまう。
手間ヒマ掛けて作った2時間ドラマ、という感じか。
実際、素人の推理に追い込まれた犯人の自白、ラストシーンの断崖絶壁といった、2時間ドラマの定石がこの映画で完成。
『土ワイ』や『火サス』が好きな人なら、満足できるはず。
寒い北陸が広がる はじめ、山田洋次監督作品とは知らずに見た。ストーリーは素晴らしいの一言につきる。北陸で繰り広げられる壮絶な人間模様。人は過去を背負いつつ今があり、また過去から脱却することの難しさを感じる。映像はモノクロであるためか、北陸の風景がさらに寒く感じられる。自分の姿を登場人物に投影してみると興味深く観れる。一度観始めると眼をそむけることができないほど、とても引き込まれる作品だ。
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[ DVD ]
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僕らの方程式 [DVD]
・中村優一 ・中別府葵 ・相葉弘樹 ・兼子舜 ・桐山漣
【ポニーキャニオン】
発売日: 2009-02-18
参考価格: 4,410 円(税込)
販売価格: 3,493 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 2,429円〜
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・中村優一 ・中別府葵 ・相葉弘樹 ・兼子舜 ・桐山漣
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カスタマー平均評価: 4
普通に良かったv ストーリー的にも面白かったと思います。
あと、出演者のみなさんがかっこいい・・!!
特に桐山くん、中村くんは良かったと思います★
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[ DVD ]
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顔 [DVD]
・大木実 ・岡田茉莉子 ・笠智衆 ・山内明 ・森美樹
【松竹ホームビデオ】
発売日: 2007-08-24
参考価格: 2,800 円(税込)
販売価格: 2,800 円(税込)
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 2,780円〜
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・大木実 ・岡田茉莉子 ・笠智衆 ・山内明 ・森美樹 ・松本清張 ・井手雅人 ・瀬川昌治
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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犬神家の一族 完全版 2006&1976 【初回限定生産3枚組】 [DVD]
・石坂浩二 ・松嶋菜々子 ・尾上菊之助 ・富司純子 ・松坂慶子
【角川エンタテインメント】
発売日: 2007-07-06
参考価格: 8,190 円(税込)
販売価格: 6,487 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 3,550円〜
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・石坂浩二 ・松嶋菜々子 ・尾上菊之助 ・富司純子 ・松坂慶子 ・横溝正史
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カスタマー平均評価: 3
リメイク版は駄作です! フジテレビが製作に関わると案の定こうなる。西遊記、アンフェア、踊る大捜査線トライホワイトアウトソウルヒーロー小林少女ローレライ すべてテレビドラマレベル。フジテレビには本気で映画を作って欲しくない!
市川崑監督の遺作がリテイクなのは残念・・・ 本DVDには1976年版と2006年版の両方が収められている。市川監督フリークの岩井俊二によるミニドキュメンタリーも入っていて、お得感は満点。1976年版はもうシーンがそらで言えるくらいに観ている。まだ立ち見が可能だった映画館で、ムンムンした雰囲気の中で観たことは忘れられない。大人しい日本の観客が「ワー」とか「キャー」とか大騒ぎした邦画作品は本作と「八つ墓村(松竹版)」の2作くらいではないか。2006年の作品はリメイクというよりも「リテイク」である。ガス・ヴァン・サントがちょっと前にやった「サイコ」の方式と同じ。でも、この方法はあまり良い成果を生まないのではないか。どうやっても前作は超えられないのだから。市川監督自らがリテイクを試みても、残念ながら結果は一緒だった。石坂金田一や加藤武警部などの味わいは本当に懐かしかったし、市川演出の冴えも堪能できた。でも何かが足りないのだ。まず島田陽子の妖艶さ。これが松嶋菜々子には全く再現できなかったことが大きい。島田陽子の艶っぽさが3人の男たちを「その気」にさせるのであって、また野々宮家の後ろめたい感情も裏に隠した「陰」の出し方も比較にならない。松嶋菜々子が下手だとは思わないが、やはりオリジナルが凄いのだということ。加えて、いま石坂金田一を登場させる必要がどこにあったのか?ということも気になる。東宝版の市川作品「八つ墓村」での豊川金田一が気に入らなかったからだろうか。懐かしさとノスタルジーは違うものだ。これが市川監督最後の作品とは、本当に残念である。よい出来だからこそ、残念。この「切れ味」を他の作品で、他の役者で観たかった。これは「不満」ではなく、永遠に叶わない「願望」である。本作そのものは市川監督の魅力が満喫できる良作なので、ぜひ観てください。
良いとこ探し!? 1976版は画像が綺麗になり、何度も見た私にはちょっと違和感が…
2006版は松嶋奈々子が綺麗で、音がいいネ!!
目お閉じてヘッドホンでテーマ曲を聞いて下さいまし!!
2006版も捨てたものじゃない!!!
前作に比べて、ストーリーが胸にひっかかってこないのは何故だろう・・・・ 原作はもちろん映画監督も同じなので、「新解釈」とならない限り同じ展開のはずなのに、前作と何か印象が違う。
俳優が違っているので、その方の解釈や、いわゆる役者としての魅力による違いもあるかもしれないが、それだけではないだろう。
前作に感じられた、一族と称されるまでの「犬神家」の巨万な富、その富を手に入れるまでの「裏」の姿、
そして庶民とはかけ離れた「一族」がゆえのプライドなど・・・・・・
なんといえばいいのだろう、「富」にとりつかれた人間の「傲慢さ」や「狂気」、その裏にある「物悲しさ」や「おろかさ」があまり感じられない。
一言で言えば、「どろどろさ」といえばいいだろうか。
これが感じられないので、松嶋菜々子が演じるはずの「純粋さ」が目立たない。
富司純子が演じている「母の想い」が生きてこない。
その結果・・・・・・・・何故リメイクされたのかが分からなくなる。
前作と同じ構図、同じカット割りであることに、プロデューサーはこだわったとのこと。
前作とは観る者の生活スタイル、時代背景、価値観が違っていることには、こだわらなかったのか?
映画作品には当然、描かれている時代と観る時代が違っているものは、多々存在する。
オリジナルの作品を時代を超えて鑑賞するのと、時代を超えてリメイクされた作品を鑑賞するのとは、その趣が全く違う。
そこにこだわって欲しかった。
いたって変わらない 原作読みました。オリジナルの映画観ました。リメイク版購入しました。
リメイク版を観た率直な感想・・・オリジナルと何が違うの?
てな感じです(汗)
緊迫感、カット割り、セリフ、殆どがオリジナルと変わらない。
まあ、言えるとしたら石坂さん、加藤さん、大滝さん、草笛さん、三条さん年取ったな?くらいですね(滝汗)
オリジナルのキャストは殆ど同じ役で出ています。
ビックリしたのは以外なキャストですかね。
那須ホテル主人:三谷幸喜(脚本家・劇作家・映画監督)
柏屋主人:林家木久蔵(落語家)
仙波刑事:尾藤イサオ(歌手)
左清:尾上菊之助(歌舞伎俳優)
男優・女優意外にもこんな分野の人達が出ています。
演技も上手です。
ただ、オリジナルでは三國連太郎、リメイクでは仲代達矢が可哀相です。
冒頭で寝たきりの状態で登場し、二・三分くらいしたら死亡。
後は写真だけ。
本当の意味でのゲスト出演である。
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